神奈川県鎌倉市にある『吉屋信子記念館(よしやのぶこきねんかん)』は、1920年代~1970年代前半に活躍した小説家(吉屋 信子(よしや のぶこ、1896年(明治29年)1月12日 - 1973年(昭和48年)7月11日))の遺志により土地・建物などが鎌倉市に寄贈したことをきっかけとして開館。春と秋に数日ずつ一般公開する施設。
吉屋 信子は1916年(大正5年)から『少女画報』誌に連載した『花物語』で人気作家としてデビュー。『大阪朝日新聞』の懸賞小説『地の果まで』で当選。その後1952年(昭和27年)には『安宅家の人々』『鬼火』で第4回日本女流文学者賞を受賞。その他、長編時代小説『徳川の夫人たち』『女人平家』など数多くの名作を残した人物。
赤壁の築地塀をめぐらし門前に石標が立つ施設建物は、吉屋信子の旧居。建物の設計は近代数寄屋建築の第一人者《吉田五十八》。施設内は4・5月、10・11月に公開。生前の書斎や寝室を見ることができる。