歴史
甘縄神明神社は神奈川県鎌倉市長谷に位置する歴史ある神社で、行基によって710年に創建されました。この神社は鎌倉市で最も古い神社として知られ、祭神は天照大神です。甘縄の名前の由来には「海女」を指す「甘」と、漁をするための縄を指す「縄」が含まれており、古くから漁師や海に縁のある信仰が根付いています。源頼義や頼朝、北条政子、源朝、実朝など歴代の名立たる武将たちが参詣し、社殿の修復や荒垣、鳥居の建設などを行ったと言われ、源氏との深い縁が感じられます。また、川端康成の小説「山の音」にも登場し、鎌倉の歴史と結びついた重要な存在です。
見どころ
神社の境内には五社明神や秋葉社があり、特に拝殿右の苔むした階段を上ると秋葉社が広がります。境内にある大きなタブの木は「鎌倉と三浦半島古木・名木50選」に指定されており、自然と歴史が調和した雰囲気を楽しむことができます。また、近くには川端康成の邸宅があり、文学にも登場した名所です。9月初旬に行われる例大祭は神輿や山車が練り歩く賑やかな行事であり、縁日も開かれて地元の人々に親しまれています。長谷の風景や歴史を感じることのできる神社で、地元の人々によって大切に守り続けられています。