ひめゆりの塔(ひめゆりのとう)は、沖縄戦末期に沖縄陸軍病院第三外科が置かれた壕の跡に立つ慰霊碑。現在の沖縄県糸満市にあります。
国内唯一の住民を巻き込んだ地上戦となった沖縄戦、元ひめゆり学徒生たちの体験を通して、若い世代に戦争の実態を伝えています。ひめゆり学徒・教師の鎮魂のための慰霊碑です。ひめゆり学徒隊の「ひめゆり」とは、沖縄師範学校女子部と県立第一高等女学校の愛称です。
米軍のガス弾が打ち込まれ、兵士や学徒の多くが死亡、生還者はわずかでした。生き残った者も、さらに荒崎海岸に追い込まれ自決したりした。「ひめゆり部隊」の犠牲者194人のうち、「解散」後の死者が128人であることが示す通り、軍の無責任さが多くの犠牲者を生んだといえます。塔の横にはひめゆり平和祈念資料館があり、生き残った女性が貴重な証言を聞かせてくれます。その証言に涙しない人は少ないでしょう。