神奈川県横浜市の国の重要文化財建造物+横浜市指定有形文化財建造物3棟を含めた計17棟の建築物が17.5haの敷地にある「三溪園(さんけいえん)」内にある『旧矢箆原家住宅(きゅうやのはらけじゅうたく)』は、江戸時代後期に建てられた合掌造りの庄屋を白川郷から1960年(昭和35年)11月に移築された建築物。
側面13.2m、正面23mの1重で構成される三階建ての堂々とした重量感溢れる外観をもつ建物は、創建18世紀前半頃。飛騨三長者のひとりと言われた岩瀬佐助の家で当時荘川村では最大の住宅だったと伝えられている。
ダム建設により三溪園に寄贈され移築。建物の左半分が式台玄関付きの書院造り、右半分が普通農家の造りとなっており屋根の妻側にある火灯窓や扇が彫られた欄間など見所が多い。また屋内には当時の暮らしぶりがわかる飛騨地方の民具を見ることができる。