吉野川支流の祖谷川にあり、全長は10kmにも及ぶ。高さ数十~100mの高低差もさることながら、降水量も多いために樹木が生い茂り、隔絶された深山幽谷の景観を擁する。また一帯は平家の隠れ里(地理学的には隠田集落と呼ぶ)として名高く、日本三大秘境を謳う地であり、山麓にへばりつくように住宅が点在する。とくしま88景に選定。
四国三郎ともいわれた吉野川は暴れ川で知られ、支流のこの川も例外ではなかった。加えて河谷の急峻さもあって、川を跨ぐのは至難の業であった。そのために集落を跨ぐ橋が設けられた。それが西祖谷山にあるかずら橋(重要有形民俗文化財)であり、また東祖谷山には奥祖谷二重かずら橋がある。