歴史
繁多寺は愛媛県松山市畑寺町32にある真言宗豊山派の寺院で、四国八十八箇所第五十番札所です。天平勝宝年間(749~757)に行基が孝謙天皇の勅願により開基し、本尊の薬師如来が刻まれました。その後、伊予入道頼義や尭運によって再興され、弘仁年間(810~824)には弘法大師が巡錫。また、弘安2年(1279)には聞月上人が元寇の退散祈願の使命を受けて再興しました。
見どころ
淡路山の中腹に位置する繁多寺は、松山市内とは思えないほどの静かな風情が魅力です。境内からは松山城や市街、瀬戸内海までの美しい景色を一望できます。寺内には行基によって刻まれた薬師如来像が安置されており、時宗の開祖・一遍上人が修行したゆかりの寺としても知られています。聖天堂には徳川家綱の念持仏である歓喜天像が祀られ、商売繁盛などのご利益があります。また、鐘つき堂の天井画も見どころの一つです。