史跡大船遺跡は鹿部町から国道278号線を南東へ行った所にある大船の集落の山側の噴火湾を見おろす丘の上に広がります。
こちらの遺跡が史跡大船遺跡です。国道278号線から急坂を登り、墓地の先の高台の広場に遺跡があり竪穴住居を再現しています。この遺跡は今から5000年ほど前の縄文時代中期の大規模な集落跡で100軒以上の密集した住居跡があります。地中にはもっと多くの住居跡が存在すると思われ、最終的には1000軒を越える大集落だったと思われます。住居の規模も大きく、一般的な竪穴住居は深さ50cm、直径5m程度なのに対し、この大船遺跡の大型竪穴住居跡は深さ2m、直径10mを超えます。
1996年に発掘調査が行われ遺跡からはサケ、タラ、マグロなどの魚や、ウニ、カキ、オットセイ、クジラなどの海産物、クリ、クルミ、トチ、ブドウといった種子植物など、当時の食生活がうかがえるものも出土しました。
2001年には国の史跡にも指定されています。遺跡には竪穴住居や盛土遺構を復元しています。
「縄文のにわ」や植樹活動により当時の環境の再現をめざしている「縄文の森」、大船遺跡をはじめ南茅部地域の主な縄文遺跡や世界遺産を目指す北海道・北東北の縄文遺跡群について、パネル展示により紹介する「大船遺跡埋蔵文化財展示館」があります。