歴史
黒尊川は、四万十川にある35の主な支流の中でも最も透明度が高いとされています。この清流は豊かな森に育まれており、かつては林業が盛んでした。大正13年から昭和27年にかけて、黒尊川沿いには森林鉄道が走り、多くの木材が切り出されました。当時の隧道跡や営林局跡、住宅跡などが今も残っており、林業が栄えた時代の名残を見ることができます。また、黒尊川には古くから人々が自然と共に暮らしてきた証として、番町皿屋敷伝説のある「お菊の滝」や、御神体を蛇とし巨木が生い茂る黒尊神社などがあります。これらの場所を訪れることで、黒尊の豊かな自然と歴史を感じることができます。
見どころ
黒尊川は、その透明度の高さから「四万十川の支流で最も美しい」と称されています。川にはサンショウウオが生息し、春には山菜やタケノコ、夏には川エビや鮎、アメゴなど、秋には柚子やお米、きのこなど、多くの自然の恵みが育まれています。また、黒尊渓谷は全国でも有数の紅葉の名所で、カエデやモミジ、ナナカマドなどが自生し、秋には美しい紅葉を見ることができます。さらに、黒尊神社では、奥の院に卵を川に投げ入れ、割れなければ願い事がかなうといわれる風習があります。こうした自然の美しさと伝統的な風習が交錯する黒尊川は、訪れる人々にとって忘れられない体験を提供してくれる場所です。