奥千本にある、桜や杉などの木々に囲まれてひっそりとたたずむ神社です。
吉野山の地主神、金山毘古命(かなやまひこのみこと)が祭神で、
かつては修験道の場所であり、藤原道長も祈願したとされています。
その時に埋めたという国宝の金銅藤原道長経筒が、神社のそばで発見されました。
社名の「金峯」は、吉野から天川村へかけての峯々の総称のことを指し、
金峯山の地下には黄金の鉱脈があるといわれています。
宇治拾遺物語では、京都七条の金箔打ちの男が、
この山で黄金を取り、金箔を打って売りさばいたところ、
祟りによって、死んだという話が載っています。
境内から坂道を3分ほど下ると、義経が弁慶らと追っ手から逃れるために隠れた義経隠れ塔があります。
追っ手に囲まれた源義経が屋根を蹴破って逃げたといわれ、「蹴抜の塔」とも呼ばれています。