歴史
知念城は、12世紀末から13世紀にかけて築かれたグスクで、沖縄県南城市知念に位置します。この城は代々知念按司が統治しており、1972年5月15日に国の史跡に指定されました。知念城は二つの郭から構成され、自然石を積んだ古城(クーグスク)と切石積みの新城(ミーグスク)があります。特に正門と裏門の石造りのアーチ門は美しく印象的です。平成14年度から行われた発掘調査では、13世紀から15世紀にかけての土器や輸入陶磁器、金属製品などが出土し、中世から近代に至るまで使用されていた複雑な遺構が確認されています。1761年から1903年まで知念間切の番所や学校としても利用されました。
見どころ
知念城跡は、東側の古城(クーグスク)と西側の新城(ミーグスク)から成り立っています。クーグスクは野面積みの石垣に囲まれ、一番高い岩山の上に位置しています。一方、ミーグスクは二つの石造りの門と整然とした石垣に囲まれた郭で、特に正門と裏門のアーチ門は見逃せないポイントです。また、城内には国王や聞得大君が参詣した拝所「友利之嶽」や火の神が祀られています。城の外には石畳の道を挟んで古い屋敷が点在し、稲作発祥の地とされる泉「ウファカル」もあります。知念城跡は、その歴史的価値と美しい景観から、多くの観光客に訪れられています。