神奈川県逗子市、逗子の名を一躍世に広めた明治の文豪《徳冨蘆花》の記念公園内に位置する『逗子市郷土資料館(ずししきょうどしりょうかん)』は、昭和59年(1984)に創立。徳冨蘆花など逗子ゆかりの文学者の作品及び、地域の考古・民俗資料を展示する徳川家16代《徳川宗家》の別荘を利用した郷土資料館。
木造平屋建、寄棟造の桟瓦葺きの建物は、横浜の実業家の別邸として大正元年に建築。その後、《徳川宗家》第16代当主家達の別邸として使われたと伝えられている大変由緒があるものとして価値が高い。また内部の8畳間を一直線に連ねる間取りは、海側の眺めを重視したものと伝えられており、天気の良い日は、富士山を遠望するも可能。
建物内では、逗子・葉山ゆかりがある文学者関連資料、市内の文化財、民俗資料、歴史資料を多く展示。また長柄桜山古墳からの出土品を見ることができる。