東京都港区白金台の閑静な住宅地にある『畠山記念館(はたけやまきねんかん)』は、荏原製作所の創業者である《畠山一清》の収集した茶道具を中心として日本・中国・朝鮮の古美術品を収蔵・展示する施設。
城郭を思わせる石垣と白壁の塀に囲まれた建物の敷地は、江戸時代には薩摩藩主島津家の別邸だった場所。一清がこの土地を買い取ったのは1937年(昭和12年)。本館は、鉄筋コンクリート造りでありながら、日本建築の要素を随所に取り入れた独特の建築物として評価が高い。
館内は土足禁止となっており、スリッパに履き替えて入館するのが特徴。収蔵品は、国宝6件、重要文化財32件を含む約1300件。季節に合わせて企画展を年4回開催。一清の蒐集茶道具を中心に、書画、陶磁、漆芸、能装束を展示。また四畳半の茶室と茶庭では、茶券を購入することにより抹茶や干菓子が味わうことができる。