滝宮天満宮は、学問の神様として名高い菅原道真ゆかりの神社です。道真は886年に国司として讃岐国に赴任しました。赴任中は国中を巡回し熱心に政を行い、特に教育に力を注いだといわれています。
現在でもしばしば水不足になる香川県ですが、道真が赴任していた頃にも大旱魃が起こり、麦が枯れ、田植えもできず、人々は弱りはてていました。道真は人々の苦しみを救うため、7日間の断食をして祈雨の祈祷をしました。すると三日三晩雨が降り続き、喜んだ人々は国司の館に集って舞い踊って感謝を表したといいます。これに端を発し、後に法然上人が振り付けを新しくしたものが五穀豊穣と雨乞いを祈願する「滝宮念仏踊」として、千年以上経った現在でも受け継がれています。踊りが奉納される8月25日には、毎年多くの参拝客で賑わいます。
道真が大宰府で亡くなった後その死を偲び、948年に讃岐国国司の官舎があった場所に天満宮を創建したのが滝宮天満宮の由緒とされています。梅を愛した道真にちなみ境内には250本もの梅が植えられており、拝殿の前にある2本は大宰府天満宮より譲り受けた飛梅です。梅の花が見ごろを迎える2月初旬~3月頃には、香川県で最も有名な「学問の神様」として多くの受験生が参拝に訪れます。