徳島県鳴門市、大麻比古神社の裏の公園にある『ドイツ橋』は、浮虜収容所に収容されていたドイツ兵士が造った、日独両国民の友情の架け橋として大きな役割をもつ石橋。
第一次世界大戦中、「板東俘虜収容所」にいたドイツ兵たちによって母国の技を生かして造られたアーチ形の石橋を造るきっかけは、捕虜の身でありながら町に出かけることが許されるなど、比較的自由な生活をさせてくれた収容所長の寛容な措置への感謝の気持ちの表現と伝えられている。
また、バザーや運動会など地域住民との交流があったと伝えられており、今の日本に影響する酪農・園芸・建築・音楽などの技術や文化がドイツ兵から伝えられたことでも知られ、日本で初めてベートーベンの第九交響曲が演奏されたのもこの収容所。今では鳴門市とドイツのリューネブルグ市が姉妹都市を結んでいる。
今現在、橋は保存をするために橋の通行は不可。見学のみとなっている。