瀬棚郷土館は瀬棚の町の東の端、瀬棚商業高等学校の裏に瀬棚郷土館があります。
ここは瀬棚の長い歴史を築いてきた先人の足跡を残し、貴重な郷土の未来へと継承するため1975年に建設されました。開拓当時に使われた町の歴史を伝える道具や生活用品、農地や奥地開発に使われた農具やのこぎり、鰊漁で栄えた頃の漁具や操業船などの収蔵品、そして2000年以上も前の南川遺跡出土の土器や石器も展示されています。
また瀬棚は日本女医第1号・荻野吟子女史が開業した場所でもあり、女史が日常生活に使用した遺品の数々や敬虔なカトリック信者だった女史が愛読した聖書、さらに医学的にも貴重な資料が展示保存されています。彼女の活躍は直木賞受賞作家渡辺淳一作の小説「花埋み」や、NHKテレビ「風雪」などで紹介され有名となり、瀬棚にも荻野吟子公園内に荻野吟子顕彰碑、瀬棚区支所前には荻野吟子女史像、瀬棚児童会館そばには荻野吟子開業の地碑など、多数の記念碑があります。