朱円環状土籬は斜里の町から東側へ行ったところにあります。朱円の集落の少し手前の東一線を南に入ってすぐの場所に朱円環状土籬があります。この朱円環状土籬とは周囲に土塁をめぐらした2000~3000年前の古代人の墳墓で、ヨーロッパやシベリア大陸に分布する大きな立石をめぐらしたストーンサークルによく似ています。
全国でも類例が少なく学術的価値の非常に高い遺跡で注目されています。こちらの朱円環状土籬は直径28mのA号土籬と、直径30mのB号土籬の2つが隣り合わせに並んでいます。
これら土籬の中にはいくつかの積石墳墓があり、墓穴の中から人骨の他に縄文時代後期末の土器、耳飾り、石棒、石斧、玉類、漆器、織物などが発見されました。
土器の文様が東北地方で出土しているものと極めて似ていることから、当時東北地方と交流があったと考えられています。